人に優しく、人から好かれる人間、それは美しい世界へ召されたあの子の願いですね。

人から好かれる人間ってどのような人間でしょう。

細かくいえば、言葉などでは言い表せないですが、私は太陽を意識すればいいと思います。
太陽が照っている日は、雨の日よりは気分爽快で、気持ちいいですよね。

この太陽の特性って何でしょう。

1、明るい
2、温かい
3、眩しい

好かれる人間の特性もこれだと思うのです。

1、穏やかで明るい性格

2、温もりあるお心とお言葉

3、眩しい笑顔

この3つを意識するだけで、自分の他の欠点をカバーできるし、みんなに好かれる人になると思いますよ

これからは、太陽を意識して毎日を過ごしてみてはいかがでしょう。


時には雨の日もございますが、雨もとても大切な日です。

でも、やまない雨はないのですよ。

今日という二度とない一日を、大切にお過ごしくださいね。
当山の水子供養はすべて個別でのお供養ですので、一日中、休む暇もなくお経をお唱えすることも多々ございます。
また、1月2月は厄除けの祈祷をされる方も多いですし、それに加えて、明日は「吹田の火祭」という常光円満寺の一大行事が控えており、毎日、その準備におわれております。
この数日間は一日の仕事を終えるのが夜中になることがほとんどで、心身ともに疲れきってしまい、正直、「しんどいなぁ」って感じることもあります。


皆様方も、日々の生活の中で、
「しんどいなぁ」
「めんどくさいなぁ」
ってストレスを感じることももあると思います。

そんなとき、私はいつもどうするかと申しますと、矢印を自分の方向に向けるのではなくて、外へ向けるようにしているんです。
ストレスを感じるときは、自分のことしか考えていないからだと思うんです。

だから、矢印を、手伝ってくださる皆様や、お参りにきてくださる方々のお気持ちを感じるようにするんです。

お供養に来られる方は、ほとんどの方が水子さんのお供養はどうしたらよいか、わからない方なんです。きっと、みんな一生懸命調べて、いろんな緊張や不安を抱えながら、お参りくださっているのでしょう。
女性一人や男性一人でお参りにこられる方も多くいらっしゃいますが、いろんな不安の中、本当に勇気をもってお参りくださっているんだろうなぁって思います。
中には、お申込書にお名前などを書こうとしても、緊張のあまり、手が震えて字がうまく書けない方や、緊張してうまくお話できない方もいらっしゃるほどです。

お寺へお参りなさるということは、緊張もそうですが、それ以上にいろいろな不安や心配があるのでしょう。
それでも、勇気をもってお参りくださるのには、親としてお子さまの幸せを願う気持ちがあるからだと感じているのです。
お子さまのためにという想いが、大きな勇気を与えてくださっているのですね。

そんな、参拝くださる方のお気持ちは本当によくわかるのです。
だから、私はいつも、しんどくなれば皆様方がどんな思いでお寺へ来てくださったんだろうと感じるようにしているのです。

そして、お寺で働いてくれている方々にも感謝するようにしているんです。

お寺のスタッフには、20代の若い方もいますが、みんな一生懸命、参拝者の相談に心から応じてくれています。
不安や緊張をなくすため、そして、心から喜んでくださるようにと優しく応対してくれています。

また、行事ごとには、檀家の皆様が大勢、手伝いにきてくださいます。
この「吹田の火祭」にも本当に多くの檀家様のお力添えをいただいております。
みなさん、嫌な顔をせずに、笑顔で手伝ってくれます。

本当にしんどいとき、お参りの方がどん思いできてくださったのだろう、とか、お寺のスタッフの温かく対応する姿、笑顔で手伝ってくださる檀家様方の気持ちなどを思うようにしているんです。

そんな、みんなの思いを感じると、本当にありがたくて、ありがたくて、一つの感動につながるんです。
みんなからの愛とみんなへの感謝に満たされて自然と涙があふれてくるんです。
それが私の大きな癒しへとつながるんです。

そのように、つらいなぁって感じたら、矢印を外へ向けるようになさってみてはいかがでしょう。
それだけで、癒されてくると思いますよ。


たとえば、マラソンしているときは、ゴールが見えない辛さで、途中で逃げ出したくなると思いますが、応援してくださる方々が大きな力を与えてくれますよね。
また、指導くださる方の気持ちや、支えてくださっている方の気持ちを感じてみるといいんです。

会社でのストレスも、外へ向けてみるといいと思いますよ。
上司が厳しいのは、お客さんの本当の喜びや笑顔のために指導くださっているのだとか感じるんです。
部下の気持ちや、会社を創立された方の気持ちや思いを感じてみたりするんです。
目に見えなくても、お客さんの喜ぶ姿を想像するんです。

お茶だしを頼まれたら、お茶葉をつくられた方の気持ちを感じながら入れたり、もっと深く言えば、この葉のためにも美味しいお茶を作ってあげようとか、思うようにすればいいんです。

病気の方は、自分のしんどいところばかりを見るのではなく、先生方や、看護婦さんや、家族の思いを感じたり、お薬を作ってくださる方の思いや、病気に関する本を書いてくださっている方の思いを感じてみるんです。

お食事をするときは、食事を作ってくださった方の気持ちを考えて食べるといいんです。
ごはんやおかずなどの食材、一つ一つには多くの方の想いが込められていることを感じるんです。
ごはん一粒にも、できるまでには物語がございますし、にんじんやキャベツにもできるまでに、すばらしい物語がございます。

そんなことを感じながらたべると、普段の食事がとても贅沢な食事にかわりますよね。

「しんどいなぁ」
「いらいらするなぁ」
ってストレスを感じたときは、その矢印を外へとむけてみることを忘れないでください。

苦しさが、感謝にかわり、大きな癒しと乗り越える勇気をいただくことができます。
これは、人生を楽しく、そして幸せに生きていくうえでとても大切な気持ちでございます。


明日は「吹田の火祭」
みんなの愛に包まれていることを感じながら、頑張ります。



【ご案内】

◆本日(2月10日)、明日(2月11日)、明後日(2月12日)は「吹田の火祭」のため、お供養をお取りしておりません。どうぞ、ご理解くださるようお願い申し上げます。

また、土日は、ご予約がたいへん多く、お取りしにくい状況で申し訳なく思っております。
どうぞ平日か、土日をご希望でございましたら、お早目のご予約をお願い申し上げます。

人間って不思議なもので、自分のことだけが考えていたり、自分を守ろう守ろうって思っているときは、どんどんもろくなってしまうんです。だけど、誰かのことを守ろうとすると、ものすごく強くなれるんです。
肉体的な強さも、精神的な強さも、守るものがあって、はじめて強くなるんです。

愛する人のため
家族のため
子供のため
親友のため
その想いが自分自身に大きな勇気を与え、成長につながるんです。

楽しみにしていたお子さまを失われた気持ち、やむをえない事情で愛する人とのお子さまを還された気持ち、繊細で心優しい方ほど、お子さまを亡くされたときの衝撃は大きいもの。
自分を許せない方もいらっしゃいます。

だけど、天国の赤ちゃんの母親として、あの子の笑顔のためにも、このままじゃいけないっていう思いが、哀しみを乗り越える大きな勇気を与えてくださることでしょう。

あの子のため、その想いは、母親として立派に成長されているのです。

あの子は、あなたが守っていかなければならないんです。
守るものがある人間は、本当に強くて、とてもかっこいいです。

この世に完璧な人間なんて存在しないんです。
自分を責めたり、時には相手を責めたりすることもございますが、人間は、みんなたりないところだらけなんだよって思えたとき、自分を許すこともできるし、人に優しくなれるんではないかと思います。

以前にパズルと人間は一緒って聞いて感動したことがございます。
パズルのピースはおんなじ形、同じ色は何一つございません。

人間も同じです。同じ顔、同じ性格の人は誰一人いなくて、パズルのピースと一緒で、みんな違う、つまり人間は全員役割が違うんです。
つまり僕たちは誰かと比べる必要はないってこと。
まずはそのことを教えていただきました。

それから、パズルのかけらには、凹凸がございます。
これは人間でいったら強さであったり弱さであったりするんです。
人には弱いところがあるおかげで誰かの力になることができるんです。
人は誰でも落ち込むことや挫折することもがあるけど、そのおかげで人の温もりを感じることができるんです。
思いやりのすばらしさを体験することができるんです。

そして隣の人の弱さがあるおかげで、弱いところを支えることができる。
それは、支えるほうも、自分自身の存在価値を見出し、大きな喜びにつながるんです。

自分の存在価値を確認できるためにも、となりにちょっと弱い人がいるのかな、不器用な人がいるのかなって思えたとき、この人のおかげだっていうことで、お互いが存在価値をかんじれたり、優しさを感じれたりっていう素敵な成長があると思います。

そしてその絆がしっかりと結ばれて、一つの大きな絵ができあがるのがパズルなんです。
人間社会もまったく同じで、とてもすばらしい世界でございます。

でも、もし、みんなが完璧だったら、パズルのピースが真四角だったら、どうでしょう。

そう、誰も繋がらないんです。
優しさも温もりも感じれない世界。
もちろん愛のすばらしさも感じれない。
とても冷え切った世の中になってしまいます。

だから完璧な人間なんて、この世に存在しないのです。
存在してはいけないのだと思います。

決して完璧を目指すのではございませんよ。
自分らしさを大切になさってください。
お互いに、足りないところを補い、支えあう絆が大切なのですね。

それから、パズルのかけらのことをピースと言いますが、平和のこともピースと言います。
スペルは若干異なりますが、でも私は、これはパズルからのメッセージかと思っています。

人間一人一人は平和を作るためのかけらなんですよって。私もあなたも小さな平和のかけら。
でもみんながつながれば、とてもすばらしい世界になるんだよっていう、すばらしいメッセージ。

パズルって素敵だと思いませんか。

副住職 藤田晃秀
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくおねがいいたします。

さて、皆様方は本年の夢や目標などはたてられたでしょうか?

私の本年の目標は「温もりの心」と「笑顔」です。

家族や友人、お寺を支えてくださっている方々、そしてお寺へお参りに来られた方々へ、温かく接する気持ちと、優しい笑顔でいる気持ちを、今まで以上に大切にした1年にしていきたいです。


そして、皆様方にも、この「笑顔」をいう言葉を大切にしていただきたいと思います。

「幸せだから笑顔になる」
のではなく、
「笑顔でいるから幸せになる」

笑顔は、自分だけでなく、周りも明るくすることができます。
笑顔は、自分だけでなく、周りにも元気を与えることができます
笑顔は、自分だけでなく、周りのいらだちを抑えることができます

笑顔は他の動物にはない、人間だけがもつ、すばらしい表現でございます。


辛いときは、あの子の和やかな笑顔を思い浮かべてみましょう。
あなたに、勇気を与えてくださることでしょう。

水子さまにとっても、あなたの優しい笑顔はすばらしい贈り物でもございます。


嬉しいとき、楽しいときだけでなく、辛いときこそ「笑顔」
そんな気持ちを大切にした年にいたしましょうね。

そして、幸せをご自身の手で導いてくださいね。


本年も真心を込めて、大切に水子さまのお供養させていただきます。
常光円満寺は、ありがたいことに、男性一人で水子さまのお参りにこられる方も多くいらっしゃいます。

その中で、もう3年ほどになりますが、男性一人で毎月、命日に花束をもって来られる方がいらっしゃるんです。

お話をきくと、いつも同じ花屋さんで買うそうなんですが、半年くらい経ったある日、店員さんに「いつも彼女へのプレゼントですか?」って聞かれて、正直に「生まれることのできなかった赤ちゃんへの贈り物なんです」って答えたそうです。

すると、次の月から、店員さんが、可愛らしい花を一生懸命、選んでくれたり、残しておいてくれたりするようになったそうです。また、花言葉もふまえて、いつも店員さんと楽しくお花を選んでいるそうでございます。

「今では花博士ですよ」って笑って答えてくれました。
そして「あの子を想うようになって、人とのつながりが増えたように思います」っておっしゃってくれました。

あの子が導いてくれた、人と人とのつながり、とても素敵ですね。


先日は、とてもすばらしい贈り物がございました。

水子供養のお申込をされた女性の方が「乳児用の靴下も一緒にお供養してほしい」と言われたんです

お話をきくと、その靴下はご自身が赤ちゃんの時に履いていたもので、自分の子どもが産まれたら履かせてあげようと思い、26年間大切に保管していたものだそうです。

「この世に産まれてくることはできませんでしたが、赤ちゃんは間違いなく私の初めての子どもです。
これから寒くなりますし、暖かい靴下を履いて元気に天国に昇っていけるように…
何もしてあげられなかった私のせめてものプレゼントのつもりです。」
とお話くださいました。

私はその小さな小さな靴下を、手にとった瞬間、とてもとても暖かいものを感じて、涙があふれてきました。

26年の歳月を経た、あの子への最高のプレゼント。

精一杯、心をこめてお供養させていただきました。


水子さまに逢いにこられる方は、みんな口にださずとも、本当にいろいろな思いを込めてお参りやお供養されていることを身にしみて感じております。

誰かのために、何かをしてあげようって思っているときは、とても優しい心の状態でございます。

とくに、「召された赤ちゃんのために…」というのは、男女の愛とは違い、見返りを求めない慈愛に満ちた贈り物。

そんな想いのいっぱいつまった地蔵堂。

水子たちは、たくさんの愛情に包まれて幸せだと感じられることでしょう。

今はクリスマスのプレゼントでいっぱいでございます。

常光円満寺に来られた方が、温もりと優しさの癒しに包まれることを願って…。

副住職 藤田晃秀
私は、いつも、『水子さまに「ありがとう」って思いを込めて、手を合わせてくださいね』って皆様に申します。「ありがとう」といえるのは、ご両親が前を向いて歩みだしている証。それが水子さまにとって、喜びのお言葉だからです。

つまり「ありがとう」の反対語は、水子さまにとって、悲しいお言葉だと理解できると思います。
では、「ありがとう」の反対語ってご存知ですか。

「ばかやろう・・・」

「大きなお世話・・・」

きっとそんな言葉が浮かんでくるのではないでしょうか?

決してそんな言葉ではございませんよ。

ありがとうの反対は

「当たり前」

なのです。

漢字で書くと「有難い」⇔「当たり前」とわかりやすいですね。

日常、私たちが何気なく使っていた「当たり前」、実は「ありがとう」とは無縁の言葉だったのでございます。

あなたは、朝、目覚めることが「当たり前」だと思っていませんか?
病気の人は、朝、目覚めるだけでも、大きな喜びを感じています。

痛みを知らない人は、痛みがないことが当たり前。しかし、怪我をされた方が、日に日に痛みが回復していくと、それだけですごく嬉しく感じます。それはきっと「痛みがないことが当たり前だ」なんて感じていないからでしょう。

つまり「当たり前」が「有難い」に変わると、とても幸せに感じることができるのですよ。

手足が自由に動いたり、音が聞こえたり、しゃべることができたり、においをかいだりできることも、とてもすばらしいことでございます。私たちの不満や苛立ちは「こうしてくれるのが当たり前」「こういう言葉をかけるのが当たり前」などという思いからが大きいのではないでしょうか?
今の自分自身でいられることを有難く感じるお気持ちが大切なのです。

頼んだものがちゃんと自分のもとに届くこと、電車が時間通りにくること、そのようなことも「ありがたい」って感じてみてください。

そのように考えて、周りを見つめなおすと、とても穏やかな気持ちになってきませんか?

その意識だけで、毎日が輝きはじめるのです。

何事も「当たり前」などと思わず、「ありがとう」と思えるように意識してみましょうね。

最後に、水子さまは、仏さまのお慈悲をもっているから、きっと親に想ってもらって当たり前なんて決して思っていませんよ。
だからこそ、手を合わせてご冥福をお祈りしたり、お供養をしてあげたりすると、この上ない喜びを感じてくれるでしょう。

水子さまは、いつも優しく私たちを見守ってくださっています。

常光円満寺の水子供養は、優しい空間で真心のこもったお供養でございます。
来寺できない方は、ご自宅からでもお受けさせていただくことができますよ。

水子さまだけでなく、皆様方にも「常光円満寺でお供養してよかった」と満足していただけるよう責任をもってお供養させていただきます。

副住職 藤田晃秀