
明後日の3月11日は、私たちに大きな衝撃と悲しみをもたらした震災から、一年でございます。
先日、私は一周忌追悼法要のために、有志の僧侶仲間と共に岩手県の陸前高田市まで行ってまいりました。
お寺をお借りして法要をさせていただいたのですが、本当に多くの方々が追悼法要にお参りくださいました。お参りくださった方々は、とても喜んでくださいましたが、あの震災から一年、被災者の皆様はこの一年間どのような思いで住ごされてきたのか、想像を絶する苦難の日々であったことと存じます。
それを乗り越えての笑顔なんだと感じて、皆様の温もりと強さをいただきました。
陸前高田市の今の現状は『がれき』もだいぶ取り除かれて、津波の爪あとは少し感じられましたが、本当に綺麗になっておりました。
そして、法要をさせていただいたお寺からは、あの津波でも流されなかったといわれる有名な一本松が見えました。
一本松までは、お寺から少し離れておりましたが、どうしても間近で見たくて、一本松まで向かったのですが、道中とてもびっくりしたことがございました。
遠くから見ていたときは、一本松の近くに「小さな山があるんだな」くらいに思っていたのですが、近づいてくると、なんと、小さな山だと思っていたのは、すべて『がれき』の山だったのです。
あまりのすさまじさに、改めて震災の恐ろしさを感じました。
そして一本松を近くで見ますと想像以上の大きさにびっくり。
力強くそびえたつ一本松を見ていると、道中何度もみかけた「がんばろう日本!!」「がんばろう東北!!」というメッセージ、この一本松がそのメッセージを私たちに語りかけているようで、私も勇気をいただきました。
あの一本松、なんとか残していただきたいですね。
明後日の3月11日、常光円満寺におきましても、お亡くなりになられた多くの方々のために一周忌追悼法要を午前8時より厳修させていただきます。
そして、地震発生時刻の午後2時46分に梵鐘を撞いて追悼の意を申し上げる予定でございます。この時にお参りくださった方には梵鐘をついてご冥福をお祈りしていただきたく存じます。是非お参りくださいませ。
被災された方々には、さぞかし大変な苦悩の日々をすごされていることと存じます。
この法要が、ご遺族はもとより、深い悲しみの中にある全ての方の心に寄り添い、これから共に歩むべき道を照らすことを心より願っております。
副住職 藤田晃秀
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