私の人生を振り返ってみると。辛いこと、苦しいことがたくさんございました。
◆身体が弱くて、いつもいじめられていたこと
◆強くなりたいため、野球部に入部し、厳しい練習に耐えてきたこと
◆大好きだった当時18歳の従兄弟が、交通事故で亡くなったこと
◆僧侶になるために、過酷な修行に耐えてきたこと
◆23歳の時、血液の病気で、長い入院生活を過ごしたこと
◆入院中、200回以上、輸血をうけなければならなかったこと
◆抗がん剤治療で髪の毛がすべて抜け落ちたこと
◆骨髄移植をうけたこと
振り返れば、辛いことばかりですが、すべてのおかげで今の幸せがあるのだとつくづく感じます。
時には感情的になったり、人を恨んだり怒ったりすることもあった…
でも、時間が経ったり、幸せなことが起こるたびに、自然と人を許せるようになった…
苦しみを乗り越えるたびに、普段の生活の中で幸せを感じることが増えてきた…
この幸せは過去の苦しみおかげなんだと、感謝の気持ちにかわっていった…
私が皆様に伝えたいことは、「今の苦しみは無駄じゃないよ」ってこと。
苦しいことや悲しいことがあるから、幸せを幸せだと感じられるようになるのです。
だから今、はっきりと言えます。
「無駄な過去なんてない」
「すべては、この幸せにたどりつくために用意されていた出来事だったんだ」と。
私の人生の苦しみは、私にとって大きな学びでした。
赤ちゃんを亡くされる苦しみに比べると、私の苦しみなど、ほんの些細なものかと思います。
しかし、私は皆様方の苦しみや哀しみを精一杯受け止めて、前向きな気持ちになってくださることを心から願って毎日精進しております。
あなたの前向きな姿は、水子さまにとっての喜びにもつながるのです。
今、苦しみを学んでいる人がいると思います。
今、痛みを学んでいる人がいると思います。
今、自分の弱さを学んでいる人がいると思います。
それは未来のしあわせのために用意された出来事。
どうか、今しか学べないことを学んでください。
どうか、今しか感じられない温かさを感じてください。
どうか、今しか味わえない人生を楽しんでください。
どんなことも、未来を笑顔で過ごせるための、良き出逢い、良き出来事なのだから。
副住職 藤田晃秀
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